ネットワークエンジニアの方は
・ どのソフトウェアイメージを使えばいいか、分からない・・・
と、悩まれている方も多いのではないでしょうか?
ネットワークの構築・運用時において、
最適なソフトウェアを選定することは、非常に重要です。
本記事では「Cisco機器におけるソフトウェアの選定方法と選定時に役立つCisco公式ツール」について、ご紹介します。
この記事は以下のような方にオススメです!
● Cisco機器のソフトウェア選定時に考えるべきこと
● Cisco機器の推奨バージョンの調べる方法
>>参考記事: 「CCIEが語る!ネットワークエンジニアにオススメな本・参考書!」
Cisco機器(IOS)のソフトウェア選定時に考えるべきこと
まずは、「ソフトウェア選定時に考えるべきこと・要素」をご紹介します。
ソフトウェア選定時に考えるべきことは、以下の通りです。
- お客様要件を満たせる機能が含まれているか?確認する
- 可能な限り、Cisco推奨のバージョンを使用する
- 業務影響が発生しそうな脆弱性がないか?確認する
- 業務影響が発生しそうなソフトウェア不具合(Bug)がないか?確認する
- ソフトウェアのサポート期間を確認する
それでは1つずつ、みてみましょう!
① お客様要件を満たせる機能が含まれているか?確認する
最初にお客様要件を満たせる機能が含まれているか?確認しましょう!
どのメーカーの機器でも同じですが、
ソフトウェアのバージョンによって対応している機能が異なります。
まずは、お客様ネットワークの要件/問題点を確認し、
要件を達成する為に、どの機能が必要になるのか?確認しましょう!
必要となる機能を把握した上で、
「どのソフトウェアバージョンを選定する必要があるのか?」を、決めます。
各ソフトウェアでどのような機器が対応しているか?確認する方法
「Cisco Feature Navigator」という公式ツールを、使ってみましょう!
Cisco Feature Navigator 公式サイトURL : https://cfnng.cisco.com/
Cisco Feature Navigatorでは、様々なCisco機器の各ソフトウェアでどのような機能をサポートしているか、確認できるツールです。
特定機能のサポートバージョン情報を簡単に検索できる便利なツールです。
具体的には、以下のようなことができます!
- 特定のCisco製品やソフトウェアバージョンでサポートされている機能を検索
- 異なるソフトウェアバージョンの機能を比較
- MIB確認 (MIB Locator)
- エラーメッセージの確認、対応案の提示
Cisco Feature Navigatorの画面は以下のようなイメージです。
Cisco Feature Navigator画面では、様々なことを調査できます!
ぜひ、ネットワークエンジニアの方は、ブックマークしておきましょう!!
Cisco Feature Navigatorの使い方を知りたい方は、以下の記事をご確認ください!
スクリーンキャプチャを使いながら、説明しております!
>>参考記事: 「【作成中】Cisco IOSでサポートしている機能を検索する方法・手順を紹介」
>>参考記事: 「【作成中】Cisco IOS Error Messagesの詳細を確認する方法・手順を紹介」
② 可能な限り、Cisco推奨のバージョンを使用する
続いて、Cisco推奨のバージョンを確認しましょう!
Ciscoの各種ソフトウェアは、ソフトウェアダウンロードページにて
「Cisco社の推奨のバージョンをチェック」することができます。
推奨のバージョンは、一般的に安定性やセキュリティなどの様々な観点から選定されます。
推奨のバージョンでお客様の要件(機能面など)を達成できるのであれば、
推奨バージョンを利用された方が安心かと思います。
Cisco社の推奨のバージョンを確認する方法
Cisco社の推奨のバージョンは「Software Download ページ」で確認できます。
※ Software Download 公式サイトURL : https://software.cisco.com/download/home
Cisco社の推奨のバージョン 確認画面は以下のようなイメージです。
左側にダウンロード可能なソフトウェアの一覧が表示されております。
星印のソフトウェアがCisco社の推奨のバージョンとなります!
まずはCisco社の推奨のバージョンで検討してみましょう!!
Cisco社の推奨のバージョンの調べ方の詳細を知りたい方は、以下の記事をご確認ください!
スクリーンキャプチャを使いながら、説明しております!
>>参考記事: 「【図解】Cisco ソフトウェア(IOS) の推奨バージョンを確認する手順を紹介」
③ 業務影響が発生しそうな脆弱性がないか?確認する
ソフトウェアバージョンが確定したら、
該当のソフトウェアの脆弱性情報を確認しましょう!
少なからずどのソフトウェアにも脆弱性はあると思います。
その上で選定予定のソフトウェアバージョンで、
業務影響が発生しそうな重大な脆弱性がないか確認しておきましょう。
脆弱性情報を確認する方法
Cisco社では「Cisco Security Advisories」という公式ツールを使ってみましょう!
※ Cisco Security Advisories 公式サイトURL : https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/publicationListing.x
Cisco Security Advisoriesとは、Cisco社がセキュリティ関連の情報をまとめているリソースです。
Cisco製品に関するセキュリティの脆弱性情報を確認できます。
さらに、各脆弱性に関する説明、影響度、修正措置などを確認できますので、
必ずチェックしておきましょう!
具体的には以下のようなことができます!
- Cisco製品に関連するセキュリティの脆弱性情報を提供
- セキュリティ脆弱性情報の詳細(CVSS Score, Workarounds, Fixed Softwareなど)
Cisco Security Advisoriesの画面は以下のようなイメージです。
Cisco Security Advisoriesは、日々の運用でも役立つツールです!
ぜひ、ネットワークエンジニアの方は、ブックマークしておきましょう!!
セキュリティアドバイザリーの詳細を知りたい方は、以下の記事をご確認ください!
スクリーンキャプチャを使いながら、説明しております!
>>参考記事: 「【作成中】Cisco セキュリティアドバイザリーの使用方法・手順を紹介」
④ 業務影響が発生しそうなソフトウェア不具合(Bug)がないか?確認する
次に該当のソフトウェアの不具合(Bug)情報を確認しましょう!
脆弱性と同様、少なからずどのソフトウェアにも不具合(Bug)はあると思います。
その上で選定予定のソフトウェアバージョンにおいて、
業務影響が発生しそうな重大なソフトウェア不具合(Bug)がないか確認しておきましょう。
不具合があった場合は?
利用予定の機能で既知のソフトウェア不具合がある場合は、
Fixed版のソフトウェアがリリースされているか確認しましょう。
Fixed版のソフトウェアがリリースされていない場合、
Workaroundsを踏まえて検討する必要があります。
ソフトウェアの不具合(Bug)情報を確認する方法
Cisco社では「Bug Search Tool」という公式ツールを使ってみましょう!
※ Bug Search Tool 公式サイトURL : https://bst.cloudapps.cisco.com/bugsearch/
Bug Search Toolとは、Cisco機器のソフトウェアに関連する既知のバグ情報を検索できるツールです。
特定のCisco製品やソフトウェアバージョンに関連するバグを検索できます。
例えば、特定のルータやスイッチ、IOSバージョンなどを指定して、バブ情報を検索可能です。
ソフトウェア選定時に必須のツールですので、必ずチェックしておきましょう!
具体的には以下のようなことができます!
- Cisco製品に関連するソフトウェア不具合情報を提供
- セキュリティ脆弱性情報の詳細(Workarounds, Fixed Softwareなど)
Bug Search Toolの画面は以下のようなイメージです。
Bug Search Toolでは、ソフトウェアの不具合情報を簡単に調査できます!
ぜひ、ネットワークエンジニアの方は、ブックマークしておきましょう!!
⑤ ソフトウェアのサポート期間を確認する
最後の項目です。
該当のソフトウェアのサポート期間を確認しましょう!
Ciscoのソフトウェアにはサポート期間がございます。
サポート期間を過ぎると、Cisco TACなどのサポートを得られなくなります。
ですので、ソフトウェア選定の時点で、
該当のソフトウェアのサポート期間をチェックしておきましょう!
サポート期間が短い場合は、
予めソフトウェアアップグレードが必要になる前提で案件を進めることを推奨します。
該当のソフトウェアのサポート期間は、Ciscoの公式サイト・Ciscoの営業・パートナーへ確認しましょう!
まとめ
最後までお読み頂きありがとうございます。
ネットワークの構築・運用時において、最適なソフトウェアを選定することは、非常に重要です。
ぜひ、本記事を参考にして、ソフトウェア選定をしてみてください!!
また、気になる方は、ぜひご確認ください!
>>参考記事: 「現役エンジニアが語る!今後ネットワークエンジニアに必要なスキルと勉強方法」
>>参考記事: 「ネットワークの提案と要件定義時における重要な検討項目 9選!」
>>参考記事: 「無線LANネットワークのトラブルを少なく!提案・基本設計時に考慮すべきこと!」