HSRP(認証)の設定変更・正常性確認の方法【動作検証】

本記事ではHSRP認証の設定変更についてご紹介させて頂きます。

復習されたい方はコチラ!
本記事はHSRPを理解されている前提の記事になっておりますので、HSRPに関して復習されたい人は以下の記事をご確認下さい。

検証前提

設定要件及び検証ネットワークは以下の通りです。

設定要件

以下の要件に基づきHSRPの設定を実装する。

  • 管理外機器が誤接続されたとしても、HSRPグループ5に所属する事を防止する事(HSRP認証を有効化)
  • HSRPの認証時に利用するパスワードは「HSRP5」を利用する事
  • HSRPの認証情報は平文で送信される事

ネットワーク図

検証時のネットワーク環境は以下の通りです。

HSRPの認証設定

事前確認

検証前時点の各機器の設定内容やログは以下の通りです。
※HSRPに関連するconfigのみを抜粋しております。

R1設定確認

以下の通り、LAN側のIPアドレスとHSRPの基本設定(HSRPグループ,プライオリティ,プリエンプト)は設定済です。

※補足:WAN側に関するルーティング設定は実装済みです。(configは省略しております)

R2設定確認

以下の通り、LAN側のIPアドレスとHSRPの基本設定(HSRPグループ)は設定済です。

※補足:WAN側に関するルーティング設定は実装済みです。(configは省略しております)

SW1設定確認

以下の通り、SWのポートは全てVLAN1のAccessPortとして設定済です。

管理外機器(Customer-R)設定確認

以下の通り、LAN側のIPアドレスとHSRPの基本設定(HSRPグループ)は設定済です。

【補足】HSRPの認証設定をしていない場合の不具合確認

HSRPの検証作業を実施する前に、HSRPの認証設定をせずに管理外機器(Customer-R)を接続した際の不具合事象を確認しましょう!

HSRPの認証設定の必要性

上記の図の通り、管理外機器(Customer-R)がアクティブルータへ昇格してしまい、WANへの到達性も失われてしまいます。
ログは以下の通りです。

では、以下にてHSRPの認証設定を実施いたします。

設定変更作業

では、以下にてHSRPの設定を実装していきます。

  1. R1のHSRPの認証設定(パスワード:HSRP5)を実装する
  2. R2のHSRPの認証設定(パスワード:HSRP5)を実装する

正常性確認

要件通り設定変更がされているか確認します。

R1設定確認

・R1にてHSRPの認証設定が正常に動作している事を確認する。

R2設定確認

・R2にてHSRPの認証設定が正常に動作している事を確認する。

管理外機器(Customer-R)を接続された際のログ


認証設定が有効化された状態で管理外機器(Customer-R)を接続された際、以下のエラーログが出力されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

HSRPの認証の設定変更方法については理解しておきましょう!

▼HSRP認証の設定方法▼

【設定コマンド】
Router(config)# interface [インターフェース名&番号]
Router(config-if)# standby [HSRPグループ番号] authentication text [パスワード]