SRX Source NAT設定方法・showコマンドを紹介【Junos, Juniper】

本記事ではSRXのSource NAT設定及び正常性確認の検証結果をご紹介させて頂きます。

【Source NAT 検証】検証内容


まず最初に検証内容の以下にまとめました。

ネットワーク図

検証時のネットワーク環境は以下の通りです。

設定要件

以下の要件に基づきSource NATの設定を実施します。

  • Trustゾーンの送信元IPアドレス(192.168.10.0/24)からUntrustゾーンへ通信する際、アドレスを変換する
  • 変換するIPアドレスレンジは192.168.100.100〜192.168.100.199とする

【Source NAT 検証】設定作業


それでは、Source NATの設定を進めてみましょう!
検証の前提として基本設定(IPアドレスやゾーン、ポリシー設定など)は既に完了しております。
ポリシーの設定に関する記事は以下の記事に纏めておりますので、ご興味のある方はご覧下さい!

▼ あなたにオススメな記事 ▼

>>参考記事: SRX ポリシー(ACL)、アドレスブックの設定方法・showコマンドを紹介



それでは本題のSource NATの検証を開始していきましょう!
Source NATの設定は以下の順序で設定することが可能です。

▼ Source NATの設定方法 ▼

  1. 変換するアドレスプールの設定
  2. 変換元・変換先のセキュリティゾーンを指定
  3. 変換元アドレス・アドレスプールの紐付け
  4. Proxy-ARPの設定



それでは1つずつ解説していきます!

手順1 : 変換するアドレスプールの設定

アドレスプールの設定は「set security nat source pool コマンド」にて設定可能です。
本コマンドにて変換するIPアドレスレンジを指定します。


今回はアドレスレンジ(192.168.100.100〜192.168.100.199)を設定します。

手順2 : 変換元・変換先のセキュリティゾーンを指定

Address-bookの設定は「set security nat source rule-setコマンド」にて設定可能です。
from zoneオプション」にて変換元のセキュリティゾーン、「to zoneオプション」にて変換先のセキュリティゾーンを指定することが出来ます。


今回は変換元ゾーンをtrustゾーン、変換先ゾーンをuntrustゾーンとして設定します。

手順3 : 変換元アドレス・アドレスプールの紐付け

変換元アドレス・アドレスプールの紐付けの設定は「set security nat source rule-setコマンド」にて設定可能です。
match source-addressオプション」にて送信元IPアドレスを定義し、「then source-natオプション」にて手順1で作成したアドレスプールを指定します。

手順4 : Proxy-ARPの設定

最後にProxy-ARPの設定です。
この設定を忘れると上手くアドレス変換がされないので、忘れないようにしましょう!

ここまででSource NATの設定は完了です。

【Source NAT 検証】正常性確認


では、正常性確認してみましょう!

Source NAT 正常性確認

まずは「show security nat source summary 」コマンドでゾーン設定を確認してみましょう!

show security nat source summary の確認結果

実際のログは以下の通りです。
今回作成したアドレスプール(NAT-POOL)とNATルールセット(SOURCE-NAPT)が正しく設定されている事を確認しましょう!


【参考】show security nat source summary の確認結果

「show security nat source pool [アドレスプール]」にてアドレスプールに関する詳細情報を確認出来ます!
実際のログは以下の通りです。

【Source NAT 検証】疎通試験


では、疎通試験をしてみましょう!

疎通試験 trustゾーン(192.168.10.1) → untrustゾーン(192.168.100.1)へのPing

では、クライアント端末(192.168.10.1)からuntrustゾーン(192.168.100.1)へPingを打ちましょう!



しっかり通信が出来ていることが分かりますね!

show security flow session の確認結果

それでは「show security flow sessionコマンド」セッションも確認したいと思います。
実際のログは以下の通りです。



上記の通り、送信元192.168.10.1の通信が「192.168.100.140〜」へ変換されている事が分かりますね。

show security nat source rule の確認結果

それでは「show security nat source ruleコマンド」でヒット数を確認したいと思います。
「Translation hits」箇所を確認する事により、アドレス変換した回数を確認する事が可能です。
実際のログは以下の通りです。

Junosの勉強方法


では最後にJunosの勉強方法について紹介いたします。


Juniper機器は通信プロバイダーなどのミッションクリティカルが環境で多く導入されております。


その為、Junosを勉強すると、大規模なネットワークへ関わるチャンスが増えます!
Junosの勉強は以下の参考書で勉強を進めましょう!!


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まとめ


最後までお読み頂きましてありがとうございます。


Juniperに関する記事は以下にまとめております。
ご興味のある方は是非ご覧ください。