IPTPC認定(VoIPアドバイザ・VoIPデザイナ)の勉強方法

音声系のITエンジニアの方の中には、

悩んでいる人

・IPTPC認定技術者資格ってどんな資格なのか分からない。
・ VoIPアドバイザやVoIPデザイナの受験を考えているけど、勉強方法が分からない。

という悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。


筆者も試験勉強を開始時にWebで検索しても、
IPTPC認定技術者資格に関する情報は少ないので、情報収集が非常に大変でした。


本記事ではVoIPアドバイザ・VoIPデザイナの資格を取得している筆者の実体験に基づき、
IPTPC認定技術者資格の概要からVoIPアドバイザ・VoIPデザイナの試験内容・効率的な勉強方法を紹介いたします。

IPTPC認定技術者資格について

まずは「IPTPC認定技術者資格について」について簡単に紹介いたします。


IPTPC認定技術者資格はIP電話普及推進センタ(IPTPC)が主催している、音声関連に関する民間資格の1つです。

※IP電話普及推進センタは7社(沖電気工業株式会社、日本電気株式会社、株式会社日立情報通信エンジニアリング、岩崎通信機株式会社、富士通株式会社、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社、サクサ株式会社)により運営されております。

IPTPC認定技術者資格を取得するメリット!


IPTPC認定技術者資格はPBX,VoIP,CTI,UC(Unified Communication)などの音声関連の知識・技術を体系的に身に付けたい方に関しては最適な試験です。
VoIPシステムの提案・設計・構築に携わっている音声エンジニアの方や携わりたい人にはオススメの試験の1つです。

IPTPC認定技術者資格の種類について

では次に「IPTPC認定技術者資格の種類について」について簡単に紹介させて頂きます。


IPTPC認定技術者資格は「7種類」ございます。

▼IPTPC認定技術者資格の種類▼

  • VoIPアドバイザ試験
  • VoIPデザイナ試験
  • ビジュアルコミュニケーションアドバイザ試験
  • 無線LANデザイナ試験
  • セキュリティデザイナ試験
  • VoIPコンストラクタ試験
  • VoIPマスタ試験

上記の通り、色々な種類の資格がございますが、
その中でも筆者がオススメしている資格は「VoIPアドバイザ試験」「VoIPデザイナ試験」です。


上記2試験は、音声技術の基礎から応用能力まで幅広い知識が身に付くので非常にオススメです。


では、次章より「VoIPアドバイザ試験」「VoIPデザイナ試験」の順で、資格の試験内容や効率的な勉強方法を紹介させて頂きます。

VoIPアドバイザ試験とは

では最初に「VoIPアドバイザ試験」について紹介いたします。


VoIPアドバイザ試験」とはPBX,VoIPに関する基礎知識を認定する試験の1つです。

VoIPアドバイザ試験を勉強する事により、VoIPシステムに関する顧客ヒアリングを身につける事ができます。

試験内容は以下の通りです。

【VoIPアドバイザ試験】試験内容

具体的には以下のような知識が問われます。
以下の通り、音声技術に関する基本的な内容は中心となります。

▼VoIPアドバイザの試験内容▼

  • レガシーPBX、VoIPシステムに関する知識
  • VoIPシステム(コーデック・音声プロダクト等)の構成に関する知識
  • 基本的なネットワーク知識(IPアドレス,QoSなど)
  • その他、音声に関する基本知識

ポイント
全資格2009年4月以降は資格の更新は不要(無期限)となりました。

【VoIPアドバイザ試験】難易度

VoIPアドバイザ試験はIPTPC認定技術者資格の中でも「初級レベル」の難易度の資格です。

※新入社員や音声関連プロジェクトに初めて入るエンジニアにオススメな資格です。

(私も新卒1年目で本資格を取得しました)

【VoIPアドバイザ試験】勉強方法

では最初に「VoIPアドバイザ試験の勉強方法」について紹介いたします。


私は以下の2ステップを踏み「VoIPアドバイザ試験」に合格する事が出来ました。

▼VoIPアドバイザの勉強方法▼

  1. 電話はなぜつながるのか」にて電話に関する知識・技術のキャッチアップ
  2. NGN時代のIP電話標準テキスト」にて各種音声技術を把握し、不明な単語はGoogle検索で1つ1つ調べしっかり理解する

ポイント
VoIPアドバイザは音声技術に関する基本知識が問われる試験なので、上記の手法で勉強すればVoIPアドバイザは合格可能だと思います。
(新卒1年目の私は取得出来ておりますので)
また、私は上記2冊購入しましたが、試験合格が目的であれば「IP電話標準テキスト」で十分網羅できていると思います。
※筆者は「電話を繋がる仕組み」を知っておきたかったので、「電話はなぜつながるのか」も購入し勉強しました。



以下にて各参考書の紹介をしておりますので、気になる方はご覧ください!
特に試験の受験有無に関わらず「NGN時代のIP電話標準テキスト」は、音声技術の教科書のような良本なので非常にオススメです。

NGN時代のIP電話標準テキスト

音声システムの提案・設計・構築に関する各技術要素を体系的に学習する事が出来る参考書。
音声技術(VoIPプロトコル・VoIP機器・音声品質関連)やネットワーク技術(音声品質、セキュリティ関連),FMC,ユニファイドコミュニケーションなどについて幅広く身につける事が出来る為、音声エンジニアとして「教科書」のような位置づけの参考書です。
VoIPアドバイザーやVoIPデザイナの試験対策に非常に有効です!

電話はなぜつながるのか
知っておきたいNTT電話、IP電話、携帯電話の基礎知識

電話がつながる仕組みを細かく理解できる参考書。
現在主流のIP電話の仕組みや携帯電話がつながる仕組みも勉強する事ができる為、音声エンジニアにオススメできる参考書の1つです!

VoIPデザイナ試験とは

次に「VoIPデザイナ試験」について紹介いたします。


VoIPデザイナ試験」はVoIPシステムの設計知識・技能を認定する試験の1つです。

その為、VoIPシステムに関する音声設計・NW設計に必要なレベルがメインとなっております。

VoIPアドバイザーを比較するとVoIPデザイナは難易度は上がります。

【VoIPデザイナ試験】試験内容

具体的には以下のような知識が問われます。
VoIPアドバイザと比較すると、設計者観点の知識が必要になります。
※特に音声設計のみではなく、音声ネットワークの設計に関する知識も必須になります。

▼VoIPデザイナの試験内容▼

  • VoIPシステムの設計ヒアリングに関する知識
  • VoIPシステムの設計(音声帯域・音声品質[エコー、レベル、ジッタ]等)に関する知識
  • VoIPシステムのネットワーク設計(WAN/LAN設計・QoS設計等)に関する知識

【VoIPデザイナ試験】難易度

VoIPデザイナ試験はIPTPC認定技術者資格の中でも「中級レベル」の難易度の資格です。
音声関連のスキル・経験がない人はまずは「VoIPアドバイザ試験」を合格後にチャレンジする事がオススメです。

【VoIPデザイナ試験】勉強方法

私は新卒2年目の時に本試験を受験する必要があり業務経験が少なかった為、外部研修へ参加し必要なスキルを補いました。
※外部研修はVoIPデザイナ試験の合格に絞ったカリキュラムになっている為、高確率で合格可能だと考えております。
もし、所属企業で外部研修費のサポートが受けられそうであれば、外部研修への参加をお勧めします。

また、参考までですが会社の先輩社員(音声関連の設計経験が5年の社員)は、
NGN時代のIP電話標準テキスト」を暗記して試験に望んだところ、外部研修なしで合格できたようです。


もし、音声関連の設計経験が長い方は外部研修なしチャレンジされても良いかもしれないです。

試験情報

では最後に「試験の申し込み方法や試験方式など」について紹介いたします。

試験方式/試験時間

試験センターでのオンライン試験 選択式(60分)です。

受験料

¥20,000(+税)です。

合格基準

100点満点中、65点以上

※即時合否を確認出来ます。

まとめ

最後までお読み頂きましてありがとうございます。
IPTPC認定技術者資格を取得すると、音声に関する知識を対外的に示す事が出来ます。
もちろん、転職時にもアピールする事が出来ますので、ぜひチャレンジしてみてください!

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